ぽつり ぽつり ぽつり 肌に 瞳に 髪に ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり 無数にしたたる 忌まわしい雨 それは乱反射して 数を増やし 皮膚に刺さって 肉をえぐる ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり ぽつり 増え続ける 雨を止める事は出来ず ただ ぽつりぽつりぽつりぽつり ぽつりぽつりぽつりぽつり やわらかな その肉をむしばむ 犯されてゆく 自身と分身 それをすっぽり包むように 抱きしめてやるしか 術は無く やっと宿した灯(ひ)が消える その時を 望ましくない その時を 焼けるような 雨の中 -------------- ぽつりぽつりぽつりぽつり ぽつりぽつりぽつりぽつり ぽつりぽつりぽつりぽつり ぽつりぽつりぽつりぽつり ぽつり ぽつり |